通訳の導入について調べていると、「電話通訳サービス」という言葉を耳にすることもあるのではないでしょうか。
電話通訳サービスとは、より手軽に確実な通訳のサービスを受けられる画期的なシステムです。しかし、このサービスがどんな内容なのか、どんなメリットやデメリットがあるのかわかりづらいかもしれません。

そこで今回は、電話通訳サービスのオススメできるメリットやデメリット、実際にどのようなシーンで活躍しているのかをまとめてみました。

電話通訳サービスとは

「電話通訳サービス」とは、文字通り電話での通話を介して通訳を利用するサービス全般のことを指しています。

電話通訳の契約をすると、専用番号を通知されるので「通訳を利用したい」と思った時に手持ちの携帯電話や固定電話からその専用番号に電話をかけると、通訳オペレーターに繋がりその場での通訳をしてもらえるようになります。

仕事や観光で海外に出かけた時や、海外から来訪した外国人観光客と会話をしなければならない時など、電話さえあれば利用できるので非常に便利です。

このサービスのメリット

時間を問わず24時間365日利用できる

ほとんどの電話通訳サービスは24時間365日、コールセンターに通話するだけで通訳サービスを受けられます。
日常生活に通訳者が同行するアテンド通訳や、ビジネスの商談や会議で利用できる同時通訳、逐次通訳と言ったサービスは契約されている時間内でしか通訳を受けられません。

しかし、休日や夜中などプライベートの時間に「言葉がうまく通じずにコミュニケーションが取れない……」という問題が発生することもあり得ます。
電話通訳サービスなら、そういった想定外の時間でもすぐに通訳オペレーターが適切な対応をしてくれるので、海外出張や旅行の期間を快適に過ごせることでしょう。

多言語の通訳も行える

電話通訳サービスの多くは、英語だけではなく中国語や韓国語、タイ語と言ったアジア諸国で多く使われている言語にも対応しています。

アジア諸国では、公用語が英語ではないことも多く、例え英語が喋れたとしても現地の独特なイントネーションの英語は理解しづらいと言った場合もあります。
こういった場合、電話通訳サービスを利用してその国で使われている言葉を電話通訳してもらった方が、意思疎通がより正確になります。

細かなニュアンスが伝わりやすい

電話通訳ではオペレーターが直接相手の外国人と話したり、電話のスピーカー機能を利用することで、その場のニュアンスや雰囲気を感じ取り、相手の言葉をより正確に通訳してもらえます。

同じ文章でも、文字で読むのと言葉で聞くのは印象が変わってくるもの。とくにビジネスの場での会話は例え世間話であったとしても確かなニュアンスをつかまなければ、その後の仕事にも影響を及ぼす恐れがあります。
相手の本当に伝えたい言葉も正確に通訳してくれる電話通訳サービスなら、相手の真意を汲み取るコミュニケーションが行えるでしょう。

電話機だけで利用できる

電話通訳サービスは、契約して専用の電話番号を受け取れば固定電話、携帯電話など電話機さえあればサービスを受けられる非常に手軽な通訳システムです。

今、多くの人にとって携帯電話は必須アイテムの一つといえます。いつもそばにあるアイテムさえあれば通訳を利用できるというのは、通訳を気軽に利用する一つのきっかけになるのではないでしょうか。

通訳者の常駐がいらないのでコスト削減になる

通訳を会社に取り入れようとしている場合、気になるのは費用やコストについてです。
常駐する通訳者を一人雇えば、その分人件費や経費が増えるのは当然ですし、利用する対象者の人数によっては、通訳者が複数人必要だったり他国言語に対応するスキルの高い通訳者を雇わなければならない場合もあります。

しかし、電話通訳サービスなら一度契約して費用を支払えば、対応しているサービスを好きな時に自由に利用でき、大幅なコスト削減を狙うことが可能になります。

多くの通訳サービス会社では、月々の使用料金を定額にしたり、同じ料金で他国言語を対応範囲に含めるなど、料金システムとしてがリーズナブルなものも多くあります。

電話通訳サービスを上手に取り入れることで、予定していた経費よりお得に通訳を利用できるでしょう。

このサービスのデメリット

通信環境に影響されることがある

電話通訳は、通話を利用して行われるためその場所の電波状況や、周囲の騒がしさによってはスムーズに通訳が行えないというリスクがあります。
そういった場合には、電波が確実に受信される場所で通訳を行う、周りが静かな場所を選ぶなどの対策が必要となるでしょう。

2地点3者以上の通訳ができない場合もある

サービスの内容によっては、電話通訳の範囲が「同じ場所にいる2人間」に限定される場合もあります。
この場合、携帯電話の受け渡しか、スピーカー機能を利用して通訳が行われます。よって、電話を他の外国人に中継し電話通訳をしてほしいと言った場合には、サービス内容に不足を感じるかもしれません。

一部のサービス会社ではこういった電話を介した3地点3者の電話通訳を取り入れている場合もあるので、よく確認して利用しましょう。

日常英会話以上の専門的な通訳は範囲外の場合がある

電話通訳サービスは、基本的には日常的な会話や簡単な医療通訳を通訳範囲としていることが多く、それ以上の専門性の高い商談や会議などの場合、通訳を受けられない場合があります。

正確な情報が必要な、専門的な会話の通訳を頼みたい場合には同時通訳や逐次通訳など、シーンに合った通訳を探しましょう。

どういった企業が導入しているのか

日本国内でも、年々電話通訳サービスを導入している企業や施設が増えてきました。多くは商業施設や小売店、飲食店などが導入していますが、医療機関でも多くの活躍が確認されています。

たとえば、高島屋や伊勢丹などの百貨店では、店舗案内や商品の説明を海外の方に的確に伝えられるように電話通訳サービスを導入して、快適なショッピングのサポートを行っています。

医療機関においては、「がん研有明病院」や「聖路加国際病院」等で予約・問診、診察などに電話通訳サービスが活用されています。病気のことというのは細かな質問も多く、患者を安心させるためには医師の言葉を正確に伝えられる通訳が欠かせないのでしょう。

タブレット型通訳サービスとの違い

電話通訳と同等のサービスに「タブレット型通訳」という通訳サービスが存在します。
この2つはオペレーターに接続し、担当の通訳オペレーターを介して通訳をしてもらうという使用方法は一緒ですが、異なる点があります。

電話の場合相手の顔を見ることは無く、声と言葉のみで通訳をしてもらう形になります。一方、タブレット型通訳の場合はタブレットを通してオペレーターと対面式で通訳を行うので、表情や微妙なニュアンスなどが伝わりやすい傾向にあります。

そして、電話通訳とは違い三者間通話が可能になるので、外国人側と通訳オペレーターの会話やリアクションを確認しながらコミュニケーションが取れます。

電話通訳とタブレット型通訳は、それぞれ良さがありますのでニーズに合った手段を利用するのがベターです。