京都は外国人観光客から強い支持を受けている、東京に次ぐ日本有数の観光地です。京都はなぜこんなにも、外国人観光客に愛されているのでしょうか。今後さらに海外からの旅行者数を増加させるために、しなければならない課題はあるのでしょうか。

今回は、京都に関する旅行事情をチェックしながら、今後のインバウンド誘致や外国人観光客の対策について解説します。

外国人観光客の満足度が高い

日本国内はもちろん、世界でも根強い人気を誇る日本の観光地「京都」。この地を訪れた外国人客の多くは京都旅行に満足し、また来たいと考えているようです。

では、どのくらいの外国人観光者が京都旅行に満足しているのか、京都府の調査データを元に見ていきましょう。

97%が満足している

京都府が行った「京都観光総合調査結果」によると、平成28年に京都を訪れた外国人観光客のうち、京都観光に「満足している」と答えた方は全体の約97%となっています。京都を訪れた外国人観光客のほとんどは、京都の雰囲気やおもてなしの精神、そして旅行全体に満足し「良い旅行だった」と感じているということです。

この結果から、京都は外国人観光客に愛され、インバウンド誘致においても強い効果をもたらす観光地であるといえるでしょう。

9割以上がまた訪れたいと思っている

さらに、同調査によると京都への再来訪意向、つまり「また訪れたいと思っている」外国人旅行者数は、過去3年間90%以上という高い水準を推移しています。「京都の旅行に満足し、また来たい」と考える外国人観光客は、日本のリピーター客数の増加につながり、今後の訪日外国人旅行者数増加を後押しする大きな要因となるでしょう。

参考:「京都観光総合調査結果」

京都を訪れる理由

外国人観光客が日本全国の中から、好んで京都を訪れる理由とは何が考えられるのでしょうか。海外の方々が感じる京都の魅力を確認していきましょう。

歴史ある建造物の観光

京都には日本が古くから守ってきた、伝統ある建築物や歴史的建造物が多く残されています。城や寺社を見学するだけではなく、街を歩くだけでも、日本らしい建造物や建築物に触れられる土地。「日本らしい景観を楽しみたい」「日本の歴史に触れたい」という目的で、日本を訪れる外国人観光客にとってぴったりの観光スポットなのです。

浴衣や着物での散策

浴衣や着物という日本特有の衣服を身に着けられるのも、京都が外国人観光客に支持される理由の一つでしょう。京都にはその歴史を体感してもらうために、多くのレンタル着物ショップが存在します。着物の種類も浴衣や普段着などから、芸妓・舞妓姿の着物姿まで豊富に用意されており、本格的なメイクなども味わうことができるのです。

せっかく日本に来たのだから、日本らしいアクティビティを体験したいと思っている外国の方々にとって、着物体験はとても魅力的に映るのでしょう。

外国人観光客が困る点

多くの外国人観光客に支持されている京都ですが、やはり彼らの視点から見ると、まだ「困る点」というものも残っています。

外国人観光客の不満を解消し、今後も訪日外国人旅行者数を増加させるためには、どんなことを改善していけば良いのでしょうか。

ゴミ箱の設置が少ない

京都では古きよき景観を守るためや、テロや不審物対策のために街中にほとんどゴミ箱が設置されていません。ゴミ箱があると見た目が悪い・危険だという意識は一理あります。しかし、外国人観光客にとって旅行中に出たゴミをどこに捨てていいのかわからず困り、結果的に路上に置いていかなければならないという問題が発生します。その行為は日本人にとっても「外国人観光客はマナーが悪い」という誤解につながるでしょう。

食べ歩きを提供している飲食店や観光施設は安全なゴミ箱を設置したり、ゴミをどこに捨てればいいのかを案内したりするなどの対策が求められます。

公共交通機関の混雑

京都は日本有数の観光地であるため、公共交通機関が非常に混雑しやすい場所でもあります。観光客だけではなく、その土地に住んでいる人たちの通勤・通学時間は混雑がさらに増すでしょう。

満員電車や通勤ラッシュに慣れていない外国人観光客にとって、これは日本人が考えているよりも深刻な問題です。慣れない人ごみの中で、旅行同行者とはぐれてしまう可能性も高まります。

観光案内所で混雑しやすい曜日や時間帯の案内をするなど、外国人観光客に「混雑の周知」を行うことも大切です。

言葉が通じない

どこの観光地も同様ですが、やはり外国人観光客の多い京都で問題として持ち上がるのが、「言葉が通じない」というものです。

旅行者にとって、自分が話す英語を始めとした母国の言語が伝わらず、意思疎通が図れないことは大きなストレスとなります。自分が望むものを求めたり、質問したりするといったコミュニケーションが図れなければ、観光をスムーズに行うこともできないでしょう。京都に魅力を感じて訪れた外国人観光客が気持よく旅行を楽しめるよう、主要観光施設や飲食店では「タブレット型通訳サービス」や通訳士を取り入れるなどの言語対策をオススメします。

タブレット型通訳という遠隔通訳サービスを利用すると、店舗に必ず通訳者を常駐させる必要が無くなるため、コストを節約しながらインバウンド対策を取り入れられるでしょう。

観光客が多い

外国人観光客が思う、人気の都市特有の困ったことが「観光客の多さ」です。静かな日本やパンフレットにある美しい景観を楽しみに来たのに、見えるのは人ばかりでは、外国人観光客の満足度は獲得できません。

観光客が増加するのはいいことですが、その人の多さを感じさせない接客やサービス、そしてコミュニケーションを取り入れていくことで「混んでいたけれど気にならなかった」という評価につなげられるようにしましょう。

外国人に愛される京都にさらなる発展を

今でもすでに満足度の高い京都ですが、残された課題をクリアしていけば、より多くの外国人観光客が訪れる観光地へとレベルアップしていけます。外国人観光客がどうしたら楽しい訪日旅行を過ごせるのかに重点を置いて、言語の課題や公共交通・街の混雑に対する対策を考えていきましょう。