日本人が日常的に食べている「日本食」は、今や外国人観光客が日本に訪れる理由になるほど、海外で人気を集めています。

今回は、外国人観光客が日本食を食べたいと思う理由好みの傾向、そして日本食を広めるために日本人ができる工夫についてご紹介します。

外国人観光客が好きな日本食

観光庁が行った調査「平成28年度訪日外国人の消費動向」によると、「訪日前に期待していたこと」というアンケートに、約7割の訪日外国人観光客が「日本食を食べること」と答えました。

このことから分かるように、世界から日本食の魅力が注目され、食事を楽しむために日本に来る外国人観光客がとても多くなっています。

国によって好みがわかれる

世界中から注目を集めているといっても、国によって食の好みや文化が違うため、日本食における好みも国によって大きな差が現れています。観光庁の同調査では、日本食の中で肉料理に最も満足したと答えた訪日外国人は韓国と香港に多く、中国は魚料理、アメリカは寿司、台湾はラーメンという結果になりました。

寿司に代表される日本らしい食事を求めるアメリカに対して、アジア諸国は肉料理・魚料理、ラーメンといった食事を好む傾向にあります。それは、もともとの食文化が日本と共通する部分が多く、色々なメニューに抵抗なく挑戦できるからではないでしょうか。

また、満足した理由はどの料理でも「美味しい」という意見が圧倒的でしたが、「鮮度が良い」「価格が適正」「量や種類が適切」といった理由も多く挙げられており、日本食に対する評価の高さを物語っています。

日本で人気の食べ物

同調査で訪日外国人から挙げられている蕎麦やうどん以外にも、「日本のカレー」や「すき焼き」「天ぷら」などの日本食が訪日外国人の興味を集めていることがわかります。
これらのメニューは地域名産というわけではなく、どの都市でも特色を出して提供できるものばかりなので、今後のインバウンド集客において強い武器となるでしょう。

参考:訪日外国人の消費動向(観光庁)

なぜ日本食を求めるのか

日本食が美味しく、種類が豊富で訪日外国人に人気が高いことは確かですが、なぜ日本食を求めるようになったのでしょうか。

その理由はいくつか挙げられますが、特に大きなポイントが以下の3つです。

自国にはない文化

日本には外国では浸透していない食べ方が多く存在します。例えば、ほとんどの国では魚を生で食べるという習慣はありません。そのため、外国人客にとって寿司や刺身という食文化は、日本でしか味わうことができない特別な料理となります。

今は外国でも日本食レストランが多く出店されるようになり、日本食を楽しめる機会が増えていますが、やはり日本に来て日本の空気を感じながら食べる日本食は、外国人客にとって特別な存在なのではないでしょうか。

日本の食事はおいしい

訪日外国人の消費動向では「日本食に満足した理由」に挙げられた通り、日本食が美味しいというのも日本食が好まれる大きな理由です。日本食は技巧をこらした繊細な作りの物が多く、その味もデリケートで美味しいものがたくさんあります。

また、肉や魚、野菜を豊富に使う料理が多く料理法も多彩なため、食べたことのない美味しいものが食べられると感じる外国人観光客が多く、日本に来たら日本食を味わってみたいと感じているのです。

日本の食事はヘルシーで健康的

先進国で健康志向が高まりつつあるのも、日本食が人気を集めている理由の一つです。
日本の食事は肉料理社会の海外に比べ、ヘルシーで健康的なものが多く、そこにいち早く目をつけた先進国のセレブ達が和食を好んで食べ始めるようになりました。
彼らの影響力は大きく、一般の方も「身体に気を使いながら美味しいものを食べられる」という点に注目し、日本食を好むようになったといわれています。

日本の食文化を外国人観光客に伝える

日本食人気の上昇は、今後の日本の観光先進国への挑戦において、欠かせない武器の一つとなります。そんな日本食の魅力を外国人観光客に広めるためには、提供する側の日本人が伝えるための努力が必要です。

それでは、どんなことを意識すれば、日本食がより多くの外国人観光客に愛されるようになるのでしょうか。

自国の食文化を知る

外国人客におすすめするときは、自分がそれについて詳しくなければなりません。日本の食文化は外国人客でも受け入れやすいものが多くなっていますが、中には外国人客が受け入れにくいマナーや食べ物があることも理解しておきましょう。

例えば漬物や納豆などの発酵食品は好き嫌いが大きく分かれる食材です。独特な臭いと粘り気は「腐っている」というイメージを強く持たれてしまうこともあるため、反応を見ながらおすすめしましょう。

その他にも麺をすすることは日本独自の文化で、アメリカやヨーロッパ諸国から訪れた外国人観光客には、どうしてもできない行為の一つです。日本の文化だからといって、麺をすすることを強要するのではなく「せっかく日本に来たのだから、日本のマナーで食べてみませんか?」と、レクチャーする柔軟性を持つといいでしょう。

伝えるためにできること

日本食の魅力を伝えるには、口頭で話したり見せたりするだけではなく、実際に食べてもらうことが一番効果的です。しかし言葉が通じづらい異国で、食べたことのないその国の料理を頼む勇気がない方も多いかもしれません。日本食を食べたことが無い外国人観光客に日本食を楽しんでもらうためには、日本人のサポートや解説が必要です。

例えば、外国人旅行者が宿泊するホテルや旅館などで日本食の夕飯を提供できれば、外国人観光客も安心して料理を楽しむことができるでしょう。そのとき、お互いの意思疎通をスムーズに行い、料理について解説できる言語スキルが求められます。ですが、どの国の言語にも精通した通訳士を配置するというのはあまり現実的ではありません。「スキルを持った人材を確保するのが難しい」「費用コストがかかってしまう」など、さまざまな問題が挙げられます。

タブレッド型通訳サービスを検討する

そこで、通信機器を使って受けられる通訳サービスの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
タブレットやスマートフォンなど通信機器を使用する通訳サービスは、その場に通訳者がいなくても、お互いの顔を見ながら通訳をしてもらうことが可能です。言葉が通じれば、外国人観光客もスタッフも気持ちに余裕を持って、コミュニケーションを図れるようになるでしょう。

日本食の魅力を伝えよう

日本食は日本が海外に向けて誇れる文化の一つです。その文化を今後日本に訪れる外国人観光客に向けてアピールできれば、より多くの外国人客に日本食の魅力を伝え、日本に観光に行きたいと思う人々を増やせるようになるでしょう。

そのためにも、日本食を周知させるアピール活動とともに、日本食について適切な説明が必要です。日本食についての知識を身につけ、その魅力を伝えられる環境を整えていきましょう。