外国人観光客の誘致に成功する方法とは?成功・失敗例も紹介

外国人観光客の誘致に成功する方法とは?成功・失敗例も紹介

2017年に日本を訪れた外国人観光客(インバウンド)の数は、過去最高の2,869万人を記録しています。訪日旅行客の消費総額も、前年度から17.8%増加の4兆4,161億円にまで成長し、過去最高額となりました。

現在、インバウンドの訪問先は東京・京都・大阪などの都市部に集中する傾向にありますが、より広くその経済効果を波及させるには、外国人観光客に地方の魅力を発信し、誘致を進めていく必要があります。今回の記事では、外国人観光客を地方へ誘致する重要性と、誘致の成功例や失敗パターンなどについてご紹介していきます。

参考:観光庁『訪日外国人動向調査』

外国人客を誘致する重要性

近年急成長し、日本経済の原動力のひとつにまで成長したインバウンド市場。この大きな市場は、日本の地方部の過疎化や、人口減少などを解決する可能性を秘めています。

地域経済を活性化させる

外国人客の特徴は、日本旅行時、国内旅行者に比べて長期滞在する傾向にある点です。地方に外国人客を誘致し、長期滞在してもらうことで、宿泊施設や飲食店、小売店などに大きな経済効果が期待できます。

地域社会の再生につながる

地方・地域の観光資源を発掘・再利用することで、地域住民の誘致への積極的な参加を促します。地域社会が再生することで新たな雇用も増え、街が活気づくきっかけとなるでしょう。その重要性に着目し、すでにインバウンド誘致に力を入れ、成功させている地方自治体や企業も出てきています。

外国人客誘致の成功例と失敗パターン

増加する外国人客を呼び込もうと、新たな施策を立てる地方も増えてきました。
ここでは、外国人観光客の誘致に関する取り組みの成功例や、よくある失敗パターンなどについて見ていきましょう。

誘致の成功例

ある地域では、豊かな自然や世界遺産といった、地域独自の魅力を紹介する動画を作成し、海外に向けて配信しました。Webサイトは多言語に対応しており、英語版観光ガイドブックのダウンロードも可能です。さらにInstagramで写真投稿を呼びかけ、「インスタ映え」の要素も積極的に取り込んでいます。他にも県内の施設が割引となる外国人客限定の周遊パスポートや、多言語対応した路線バスなどを整備しており、外国人観光客が利用しやすい・利用したくなる環境が整えられています。

そのほか、商店街を活性化するため、外国人観光客誘致に活路を見いだした例もあります。ある商店街では、ターゲットを一部の国籍・年代の外国人客に絞ってプロモーションビデオを作成し、ピンポイントで情報発信を行いました。ホームページの多言語化や無料Wi-Fi、免税アプリの導入など、訪日客のニーズにもしっかりと対応し、誘致に成功したそうです。

誘致の失敗パターン

外国人観光客の誘致に成功する地方や地域が増え続ける一方で、なかなか成果を上げられず、苦戦・失敗したという例も多く見られます。

スマートフォンを使ってホテルやレストランを探す外国人観光客にとって、ネット上で得る情報はとても大切です。地域や店舗のホームページやSNSアカウントがなければ、そもそも存在を認知されませんし、ホームページが多言語に対応していないと、興味を持ってくれた外国人客を逃すことになります。

また、ある地方では、インバウンド対策として「免税対応」や「多言語表記」といった環境整備を進めたにもかかわらず、1カ月経っても一向に観光客が増えなかったそうです。環境整備も大切ですが、そもそもの認知度を上げなければ、集客は見込めないでしょう。

今後に向けた外国人客誘致のポイント

これから地方で外国人客を誘致する場合、どのような施策を立てていけばよいのでしょうか。ここまでご紹介してきた成功例や失敗パターンを参考にしながら、今後地方が取るべき戦略について考えていきます。

ターゲットを意識した経営戦略をたてる

「外国人観光客」といっても、その国籍や年代によって、興味や訪日目的はさまざまです。「日本以外の国の全てのお客様」をターゲットにするとなると、効果的な施策を立てるのは難しくなるでしょう。インバウンドの誘致を成功させるには、メインとなるターゲットを分析して絞り込み、的確な経営戦略を展開していくことが大切です。

認知度&満足度の向上に力を入れる

地方の認知度を向上させるには、「公式ホームページやSNSアカウントを作成する」「旅行博に参加する」といった方法があります。このような方法で海外にアピールするのも重要ですが、現在、外国人客が日本の情報を得る際にとくに重視しているのは、ネット上に公開された口コミレビューです。

実際に地方を訪れた外国人客が、滞在中の風景や食べ物、お土産などの写真をSNSにアップしたり、店舗や宿泊施設のレビューを投稿したりすることで、海外での認知度が上がります。ただし、そのためにはSNSに投稿したくなるような魅力的な観光資源や、レビューで高評価を得られるような、丁寧なおもてなしが求められるでしょう。

宣伝・集客を強化して地方誘致を成功させる

外国人観光客の誘致は、日本の経済成長を支える柱として、また一部地域が過疎化や少子高齢化から脱却するための原動力として、今後も大きな役割を果たしていくといわれています。その恩恵を十分に受けるためには、地方における認知度や集客力の強化、独自の観光資源の開発が課題となっていくでしょう。