近年、東南アジア諸国向けに訪日ビザの免除や緩和が行われ、日本を訪れる外国人客数が急増しました。
2016年には政府が訪日外国人客数増加の新たな目標を定め、全国の観光施設や空港、ホテルなどで、インバウンド層を受け入れるための”観光戦略”が重要視されています。

今回の記事では、外国人観光客に選ばれるホテルの特徴や、日本のホテルでできる訪日観光客への対応策についてご紹介していきます。

外国人観光客が宿泊先を選ぶ際の決め手とは?

数あるホテルの中から選ばれるには、外国人客がホテルに何を求めているのか知る必要があります。
では、外国人観光客は訪日の際、何を決め手に宿泊先を選んでいるのでしょうか。

■アクセスの良さ

ターミナル駅や観光地からのアクセスの良さは、外国人客が宿泊施設を選ぶ大きな理由のひとつ。
滞在期間が限られている多くの訪日観光客は、移動に時間をかけず、なるべく多くの観光地を回りたいと考えているからです。

また、主要な駅や観光地の周辺という好立地にあることで、その日の宿を探している方も取り込みやすくなっています。

■宿泊の手軽さ

日本を訪れたからには、なるべく多くの観光地を楽しみたいと考える人は多いはず。実際に、大阪と京都、京都と愛知など、滞在期間中に複数の地域を渡り歩くケースも増えています。

この場合、移動時に交通費がかかり、長期滞在になりやすいことから、手軽に泊まれるリーズナブルな宿泊施設が人気に。中でも、海外では馴染みが薄い「カプセルホテル」は、利用の手軽さと物珍しさから人気が高まっているようです。

外国人客から高評価を得るホテルの特徴

外国人客の人気を集めているホテルでは、どのような施策が行われているのでしょうか。
ここからは、訪日客に人気のホテルの特徴をご紹介します。

■日本らしさを感じられるホテル

日本文化を感じさせる「旅館」は、外国人客からの人気が高い傾向があります。

その理由は、旅館の日本らしい雰囲気や、懐石料理や浴衣のような日本ならではの「おもてなし」が喜ばれているため。
海外からのお客様の中には、部屋に備え付けられた浴衣に感動し、自宅用に購入する方も多いようです。

■Wi-Fi環境が整ったホテル

外国人客からの評価が高いホテルは、無料のWi-Fi環境が重視されている傾向があります。
地図や施設情報を確認する手段として、現代ではスマートフォンが必須。

そんな状況でWi-Fiが使えない・有料サービスになっている宿泊施設は、敬遠されがちです。

■言語の壁を感じさせないホテル

多くの都市で人気が高い宿泊施設は、世界的なチェーンホテルです。
例として、本社がアメリカにある「スターウッド」系列のホテルは、外国人客への対応の手厚さが評価されています。

もちろん外国人客にとっての馴染み深さも人気の理由ではありますが、「スタッフが英語を話せる」「日本語が分からなくても問題なく意思疎通が図れる」という点も人気の理由となっているようです。

外国語に対応し、お客様に言葉の壁を感じさせないホテルは、人気が高いといえるでしょう。

訪日外国人に選んでもらうためには

数ある宿泊施設の中で、外国人観光客から選ばれるためには、どのような施策を立てていけばいいのでしょうか。

■Wi-Fi環境の整備

スマートフォンの普及や口コミサイトの人気からみて、Wi-Fi環境の整備は、現代では必須課題。
もともと日本では、海外に比べてWi-Fi環境の整備が遅れている傾向があるため、とくに迅速な対応が求められています。

■レビュー、口コミサイトの有効活用

レビュー、口コミサイトでは、施設やサービスの評価が瞬時に投稿されます。

口コミサイトで良い評価を得るため、接客やサービスの質を向上させることは重要ですが、悪い評価と真摯に向き合うことも大切です。
投稿された口コミに対し、施設の担当者がこまめに返信を行うと、見た人に好印象を与えたり、悪い印象を和らげたりする効果があります。

■多言語への対応

訪日外国人客の中には、英語圏以外からのお客様も多くなっています。

とくに中国・韓国などからの訪日客の割合は、全体の半数以上を占めており、ホテルでも多言語への対応が重要です。
しかし、多言語への対応は人材やコストなどの面から実現が難しく、今後の課題となっています。

多言語化を行う方法

では、多言語への対応として、ホテルで今からできる対策にはどのようなものがあるのでしょうか。
代表的なものをご紹介していきます。

■多言語表記の増加

施設案内やレストランのメニュー、よく訪ねられる観光地への行き方などの説明は、英語や中国語、韓国語といった多言語表記したものを作成することで対応が可能です。
日本語や英語が通じない方でも、そこに必要最低限の説明がまとめられていれば、スムーズなコミュニケーションをとれる場合があります。

最近では、観光地図パンフレットにも多言語で用意されたものが増えているので、それらを参考にしてみるのもいいでしょう。

■タブレット型通訳サービスの導入

多言語での意思疎通を図るには、通訳者を常駐させるのが理想的です。
しかし、複数言語に対応できるだけの通訳者を雇用するとなると、かなりのコストが発生します。

そんな時にオススメなのが、「タブレット型通訳サービス」です。
このサービスでは、テレビ電話を通訳オペレーターにつなげば、24時間いつでも通訳を受けられます。

タブレット型通訳サービスのメリット

「1ヶ月定額制」や通話した時間だけ料金が発生する「従量制」などの支払いプランが用意されているため、ホテルでの利用頻度に応じてコストを抑えた導入が可能です。

さらに複数言語にも対応できるため、1台の導入で、すぐにホテルの多言語対応が実現できるでしょう。

多言語化を進めて「また来たい」と思われるホテルに

多言語化への対応は、外国人客のニーズを知り、多言語表記やツールの導入といった工夫をすることで解決できます。

言語の壁を取り去り顧客満足度を向上させ、外国人客に「また来たい」と思われるホテルを目指していきましょう。