年々増加している訪日外国人観光客の方々は、どのような国から日本を訪れているのでしょうか。出身国によって、日本での消費行動が大きく変わることがわかっているので、そのための対策が欠かせません。

今回は、日本を訪れる外国人客の出身国の割合と、国別の対応方法について解説します。

訪日外国人の出身国の特徴

日本には、さまざまな国から観光客が訪れています。日本に来ている外国人観光客は、どの国から来て、どのような特徴があるのでしょうか。

アジア圏が多い

2017年の日本政府観光局の訪日外客数調査によると、2017年に来日した訪日外国人の中で、およそ84%が東アジア・東南アジアやインドなど、アジア圏の出身でした。

アジア圏からの旅行者が増加した背景には、格安航空会社による座席供給量の拡大や、中国・韓国の海外旅行の需要の増加が挙げられます。その他にも、アジア圏の各国で行われた訪日旅行プロモーションや、SNSを活用した訪日キャンペーンの効果により、アジア圏出身者の訪日意欲が高まったと考えられるでしょう。
参考:日本政府観光局「訪日外客数(2017年12月および年間推計値)」

訪日外国人が増えた国について

訪日外国人の人数が増え続けている日本ですが、その中でも特に中国人観光客が増加しています。なぜ中国からの旅行者数が増加しているのでしょうか。

中国からの来日者数が増えた理由

2017年、中国から訪れた旅行者数は約735万人に上り、多くの中国人観光客が日本を訪れています。この結果は、観光局の調査上では史上初の人数となり、中国からの訪日外国人旅行者数の伸び率の高さが伺える結果です。

中国人観光客が大きく増加した理由の一つとして、日本では2017年5月に訪日中国人に対するビザ発給要件の緩和が行われ、個人旅行の需要が高まったことや、格安航空会社(LCC)やクルーズ船の増加などが挙げられます。

参考:国土交通省観光庁「訪日外国人消費動向調査」

全体的に増えている

日本への訪日外国人数は、中国だけが増加しているわけではありません。外国人観光客数は2017年に2,869万人となり、前年の2016年より19.3%増加しています。そのため、アジア圏だけではなく、アメリカやヨーロッパ圏からの旅行者数も昨年より1割程度増加しているのです。

訪日外国人観光者数が増えている現状は、今後のインバウンド誘致を後押しするために、非常に良い状況といえるでしょう。

国に合わせた対応を行う

順調に増加している訪日外国人観光客数ですが、快適な旅を提供するためには、訪れる方々の出身国に合わせた対応やサービスが求められます。インバウンド市場を成長させるために、日本の観光事業はどのような対応をする必要があるのでしょうか。

国の特徴を知る

日本を訪れる理由は人によってさまざまですが、出身国別で行き先や消費行動などに特徴があります。それらの傾向を把握しておくと、その国に合ったニーズの提供を行えるでしょう。

例えば、2017年の「訪日外国人消費動向」によると韓国からの訪日外国人観光客のうち、リピーター(2回以上日本に訪れたことがある旅行者)は約7割です。韓国人観光客が繰り返し日本を訪れる理由を分析することで、さらに充実した日本での観光を提供でき、リピーター増加効果も期待できるでしょう。

このように、国によって日本を訪れる目的や回数が違えば、日本経済が受けられるインバウンド効果も異なります。「日本に求めるもの」の特徴を知り、自分たちがどの国の観光客をターゲットにすれば、インバウンドの恩恵を受けやすいのか考えてみましょう。

多言語対策

日本を訪れる方の中には、英語や日本語がまったくわからず、自国の言葉しか話せないという方も多くいます。そのため、外国人旅行客の集客を考える場合、多言語に対応した通訳サービスが欠かせません。言葉がスムーズに通じれば、観光アピールもしやすく旅行者も快適な時間を過ごせるでしょう。

通訳サービスの導入には、実際に通訳者を雇ったり、スタッフが通訳研修を受けたりするなど、さまざま方法があります。その中でも、コストが低くすぐに導入できるサービスが「タブレット型通訳サービス」です。このサービスは、タブレット機器を介して通訳者と旅行者、スタッフが直接会話をしながら通訳を受けられるので、スムーズな会話や接客が実現します。

各国のニーズを知って日本をもっとアピールしよう

2020年の東京オリンピックに向けて、訪日外国人観光客が1位の中国はもちろん、世界中で「日本旅行に行きたい」と思う方が増えると期待できます。そのためにも、外国人観光客の出身国別の割合を知り、ニーズに合わせた対策を行うことが欠かせません。日本の魅力を味わってもらい、リピーター客につなげるためには、彼らが過ごしやすい環境や設備を整えることが重要です。