日本を訪れる外国人観光客の多くは、日本食に注目し、「日本食を味わってみたい」と感じています。しかし、それらを楽しんでもうための環境が整っていなければ、彼らが日本食を満足に堪能し、また日本に来たいと思ってもらえる可能性は低くなってしまうでしょう。

今回は、インバウンドが日本食を楽しめるレストランの特徴や、今後取り入れておきたい店づくりのポイントについてご紹介します。

インバウンドと食との繋がり

訪日外国人は買い物や観光など、さまざまな理由で日本に訪れます。その目的は人それぞれですが、その中でも「日本食」を目的に訪れている方々も大勢います。インバウンドの経済効果を得るために欠かせない日本の食文化は、訪日外国人観光客にどう捉えられているのでしょうか。

食を楽しみに来日している

観光庁の「訪日外国人の消費動向調査」によると、「訪日前に期待していたこと」というアンケート内容に約7割の訪日外国人観光客が「日本食を食べること」と回答しています。日本食は旅行の主な目的となるほど、外国人客から注目を集め評価されているのです。

参考:訪日外国人の消費動向

インバウンドが選びたくなるレストランとは?

日本食の魅力は、繊細な味付けや美しい見た目、ヘルシーさなどが挙げられますが、実際に訪れる訪日外国人旅行者は食事の質だけではなく、レストランの評価も重要視しています。海外から訪れた外国人観光客が利用しやすいレストランには、どのような特徴があるのでしょうか。

ここでは、外国人観光客に選ばれる人気店を参考に、「外国人に好まれるポイント」を解説します。

事前に調べられる

日本食に期待していても、「初めて訪れる国の飲食店」というだけで、「お店の情報がほしい」と思うものです。事前にホームページやSNSの公式サイトなどでレストランの雰囲気、予算、メニューなどを調べられると外国人旅行者も安心してレストランを利用できるでしょう。イメージが明確に伝わるように、InstagramやFacebookなどの写真投稿サービスを積極的に活用するのも効果的です。

多言語に対応している

いざレストランに入っても、言葉が通じなければスムーズに食事を楽しむことはできません。そのため、外国人旅行者は「そのレストランで自分の言語が通じるか」ということを知りたがる傾向にあります。

ホームページやSNSは多言語表記になっているか、多言語に対応できるスタッフはいるか、母国語メニューの表記はあるかなど、外国人旅行者向けの説明も付け加えるといいでしょう。

ベジタリアンにも対応している

外国人観光客の中には、ベジタリアンやビーガンと呼ばれる菜食主義の方々もいます。ベジタリアンとは、肉や魚を食べない菜食主義者の総称です。一方で、ビーガンは肉や魚に加え、卵やバターなどの乳製品やはちみつなども一切食べない方々のことを指します。

ベジタリアンやビーガンの方々は、動物性の食材を出汁や下味に使っていることも好みません。「ベジタリアン向け・ビーガン向け」のメニューを用意し、わかるようにしておくことで、彼らから選ばれやすいレストランになるでしょう。

レストランができる対策

訪日外国人観光客が利用しやすいレストランを営業するためには、店側がどのような対策を取るべきなのでしょうか。外国人観光客にとって過ごしやすい環境を作ることが、今後インバウンド市場で経済効果を得るためのポイントです。

メニューの多言語表記をする

メニューは、その飲食店にどんな食事があるのかを表す重要なアイテムです。料理名はもちろん、その説明や使われている材料・食材なども多言語で表記し、外国人旅行者にも見やすいメニュー表を作りましょう。

しかし、たくさんの文字をメニューに詰め込んでしまうと、反対に見づらくなってしまいます。裏表に分けたり、言語ごとに冊子を変えたりする工夫が必要です。

多言語で接客をする

料理のイメージができない場合や、アレルギーや菜食主義、宗教上の理由で食べられないものがある方は、スタッフに「これは何ですか?」「何が入っていますか?」といった質問をしたい場合もあるでしょう。そういった場合に、通訳者が少ないケースやいないという状況では、正しい料理の説明ができません。

それらを解決するために、タブレット型通訳サービスを活用するのも一つの手段です。タブレット型通訳サービスは、専用のコールセンターに多数の通訳者が在籍しているので、タブレットを通してすぐにスムーズな通訳を受けられます。タブレットのカメラを通すことで、メニューの文字を通訳してもらうといった使い方もできるので、飲食店での外国人旅行者接客に役立つでしょう。

日本のおもてなしの実践

日本のサービス・接客は品質が高く、おもてなしの心を期待してレストランを利用する訪日外国人観光客も増えています。言葉が通じなくても、美味しい食事と楽しい時間を提供したい、という心を忘れずに「おもてなし精神」をもって接客をしましょう。

日本の食を世界にアピールしよう

外食産業はインバウンド市場において、今後も重要な観光資源となります。外国人観光客に向けたアピール方法やレストラン側の取り組みが、観光立国・経済発展の鍵となるでしょう。日本を訪れた外国人旅行者が何を求め、何に不安を感じているのかを知り、彼らが過ごしやすく日本食を楽しみやすい店舗作りが重要です。