日本を訪問する外国人観光客の数は年々増加中ですが、日本政府観光局(JNTO)「訪日外客統計の集計・発表2018年10月推計値」によれば、その中でも台湾からの旅行者は3番目に多いことがわかっています。台湾といえば親日国としても有名です。訪日外国人平均から見ると、台湾の方々は個人旅行よりも団体旅行が多く、訪日頻度も多い傾向が見られます。目的は主に買い物が多いようです。

そこで今回は、台湾人観光客人気のお土産と、インバウンド消費についての課題について解説します。

参考:日本政府観光局(JNTO)「訪日外客統計の集計・発表2018年10月推計値」

台湾人観光客に人気のお土産

台湾人観光客に人気のお土産にはどのようなものがあるのでしょうか。観光地の人気のお土産といえば日本らしいものが思い浮かびますが、薬や家電も人気がある中、なんといっても一番人気なのは「食べ物」です。

お菓子

手軽に買えるものとして安定して人気なのが「お菓子」。特に台湾人観光客に人気なのが「チョコレート」です。生チョコやビスケットのついたチョコレート菓子も人気のようで、定番のビターテイストのほかに抹茶味なども人気があります。抹茶味は日本人でも好き嫌いが分かれるところですが、ほろ苦く甘すぎないところが彼らの味覚に合っているそうです。これは、台湾のスイーツが甘さ控えめなこととも関連があるのかもしれません。

日本でしか発売していない流行りのお菓子も喜ばれますが、すぐに台湾でも販売開始するパターンが多いため、どちらかといえばスタンダードなものに人気が集まっているといえるでしょう。

ラーメン

お菓子以外には「ラーメン」も大人気です。ラーメンといえばここ数年海外でも日本食の一部として知名度を上げていますが、お土産として喜ばれるのはなんといっても日本発信のカップ麺です。台湾にもラーメンはあり、主に台北ラーメンが有名ですが、インスタント麺というところに珍しさがあるのかもしれません。

日清食品のカップヌードルは海外展開もしていますが、元祖である日本のカップヌードルをお土産として買って行く方も多いようです。

文化の違いに注意が必要

台湾は日本に街並みが似ていることもあり、親近感がわく方も少なくないでしょう。しかしやはり文化の違いがあるので要注意です。心を込めたお土産選びでも、ものによっては失礼にあたる場合があります。

無理に勧めるのはNG

台湾の習慣として、縁起が悪いので贈り物には良くないとされるのが「時計」「傘」「ハンカチ」などが挙げられます。これらの品物は、お土産として無理に勧めないようにするといいでしょう。

例えば、ハンカチは手軽で可愛く買いやすいギフト品ですが、台湾ではハンカチを持ち歩く人があまり多くないため、そもそもそれほど必要性がないのかもしれません。実際にプレゼントをした人が、あまり嬉しくなかったと言われた例もあるそうで、これは「台湾でも買えるものだから」という理由が大きいようです。もちろん、必ずNGというわけではありません。日本でしか売られていない可愛いハンカチは喜んでもらえることもあります。ただし無理に勧めるのは良くないでしょう。

文化の違いによって、縁起を気にする方も多いことから、特にお土産物屋を始めとする小売店では注意が必要です。

今後の課題

統計でも、台湾人観光客は訪日の際に買物を重視していることがわかります。より楽しく買い物をしてもらうためには、さらなる多言語対策が必要となるでしょう。

多言語対策

台湾人観光客は免税店やドラッグストアで買い物をすることが多く、観光地の土産物屋での消費額はそれほど多くありません。これは多言語対策が進んでおらず、購入しづらいという背景が考えられます。商品についての細かな情報がわかれば、さらに買物の幅も広がるでしょう。

台湾で使われる主な言語は中国語(北京語、普通語)、台湾語(閩南語)です。基本的には中国語ですが、地方によって話す言葉が違ったり年代によって言語が限られたりするケースがあります。
また、中国語には「簡体字」と「繁体字」があり、中華人民共和国で使用されるのが簡体字であるのに対し、台湾では繁体字が使用されているのです。同じ中国語でも大きな違いがあるので、一口に多言語対策と言っても細かな部分までフォローするのは難しいでしょう。

このようなシーンで活用できるのが「タブレット型通訳サービス」です。中国語が全くわからない場合でも、タブレットを通じて翻訳してもらえるので安心で、中国語を話せるスタッフを配置する手間も省けるため、コスト削減にもつながります。このようなサービスを導入することで、さらに消費を促せるでしょう。

さらなる魅力発信のために

今後インバウンド需要は、ますます増えていくと考えられます。最近では、すでに訪日を経験した人によるブログ記事SNSを参考に初訪問する人も増加しているようです。台湾人観光客は再訪率つまりリピーター客が多くなっていますが、まだまだ日本に来たことがないという方も多いはず。初めて訪日した際により楽しく過ごしてもらうためには、更なるインバウンド対策が必要でしょう。多言語表記や通訳サービスを充実させ、魅力を最大限発信できるようにしていきたいですね。