通訳や翻訳の利用を検討している企業の方は、この2つの職業を混同している方がいらっしゃるかもしれません。

通訳や翻訳は外国語の言語の能力が高い、言語の専門性が高いエキスパートであるということは共通しているのですが、似て非なるもので別物です。

通訳兼翻訳家というような方もいらっしゃらないわけではないですが、基本的なまったく別の能力が必要になります。今回は、この2つの職業の基本的な違いについてご説明します。

通訳と翻訳の決定的な違い

通訳と翻訳の決定的な違いは、いうまでもないことです。
通訳はオーラルランゲージ(聞く、話すなどの口頭言語)の能力が問われるのに対して、翻訳は読み書きの能力が問われます。

また、通訳が言語を反射的に別の言語に転換させる即座の能力が問われるのに対して、翻訳はじっくりと時間をかけて文章を練りなおしたり、わかりやすく説明する文章力や他の言を読み解く読解力が必要。
どちらも集中力や外国語の単語力が必要なことは共通していますが、それ以外の点では異なります。

通訳とは

通訳の仕事は、二つ以上の違う言語の能力のある人が、一つの言語から別の言語へ転換して、コミュニケーションの仲立ちをします。

口頭言語を介して行い、聞く、話すという能力が問われるのも通訳。発音なども大切で、集中力を必要とします。
ある言語を話している人の言語を聞いて、もう一つの言語に置き換えて、口頭で伝える作業です。

通訳の中には、逐次通訳と同時通訳があります。
逐次通訳は、話者の話をある程度聞き取ってから、遅れて通訳をしていきます。話している時はメモをとり、内容を覚えておいて、その後内容を伝えます。

一方で、同時通訳は相手の話しているのを聞きながら、同時に通訳していきます。そのため、言語能力プラス、聞きながら話すという特殊な能力が必要。
非常に集中力を要するので、10~15分ぐらいずつで交代していきます。
会議などでは、専用ブースなどが準備されています。

翻訳とは

翻訳の仕事は、ある言語で書かれた文章を別の言語に置き換えて、場合によっては分かりやすく説明する作業です。

元の文章をいかに別の言語として自然な形で表現するかという能力が必要になります。

単語力だけではなく、文章力や専門知識なども要します。直訳と意訳がありますが、依頼者のリクエストに応じて発生します。

直訳はできるだけ原文に忠実に訳し、意訳は、意味を変えない限りにおいて、原文の順番を替えたり、不要な分を削ったり、必要な部分を補足したりする場合があります。

そのため、より専門知識が必要とされます。最近はさまざまな分野の翻訳者がいますので、ターゲット言語ができるだけではなくその分野のキータームなどを知っていることが依頼者の条件となることが多いです。

それぞれ向いている人

通訳者と翻訳者はそれぞれまったく別の能力が問われるので、それぞれに適した人というのがいます。

通訳の場合、即座性が問われるので、集中力があり言語を他の言語に置き換える頭の回転の速い人が向いています。
発音がきれいで、相手に聞き取りやすいはっきりとした発音ができることが必要です。またコミュニケーション力もある程度は必要です。

翻訳の場合、文章で伝えるので、基本的な文章読解力と表現力が必要になります。そして専門知識がより問われるので、特定の専門分野がある人が有利です。

企業が使う場合

企業の方が通訳と翻訳の方を雇う場合、文章で伝える場合は翻訳、言語で伝える場合は通訳の方に依頼することになります。
例えば、社内で使う会議資料を海外の方に送る場合、他の言語の資料が必要になります。このような時に必要なのが翻訳の方です。

国際会議に出席した時にその場で理解をするためや、海外のお客様の会社を訪れて商品説明したりするような場合は通訳の方が必要になります。

翻訳者や通訳者は、ほとんどは派遣会社などに所属していますので、派遣会社へどのような言語が必要で、どのような分野なのかということを伝えれば、それに応じた専門性のある人を雇うことができます。
なかには、翻訳や通訳などの専門のポジションを定期雇用者として雇用している企業もあります。

施設の受付などは

最近では、施設などを運営している企業は、経費削減のために受付を無人化してタブレット型通訳サービスを利用が増えています。

基本料金は月々15,000円足らずで大変コストが抑えられるので、常に海外のお客様が来るわけではないという施設にとっては大変メリットがあるサービス。

また、このサービスはさまざまな企業で順次導入されており、通訳者を雇うよりもコストが抑えられるということと、必要に応じて使えるというメリットがあります。
年に数回、月に数回、海外からお客様がある会社や突然の訪問がある会社などでは利用価値が大きいサービスです。