訪日外国人旅行者の数が増加し、対応が強化される中、日本では「言葉の壁」が大きな問題となっています。
そこで注目されているのが、各店舗・企業などでの「通訳サービス」の導入です。

今回の記事では、現在日本で求められるインバウンドへの対応と、通訳サービスの導入による効果などについてご紹介していきます。

通訳サービスとは

インバウンド対策として、注目されている「通訳サービス」

通訳サービスとは、「母語が異なる人々が集まる場所に通訳を提供し、円滑なコミュニケーションを補助するサービス」のことです。
通訳可能な言語は英語や中国語、韓国語といった日本で重要になる言語に限らず多言語を取り揃えています。

最近ではアジア圏からの観光客の増加を受けて、タイ語ベトナム語タガログ語といったアジア系言語への対応強化も進んでいるようです。
日本政府による“クールジャパン政策”と2020年に控えた“東京オリンピック”の効果もあり、今後は通訳サービスの導入も必然的に増えていくと予想されます。

現在求められるインバウンドへの対応

急増するインバウンド層に対して、日本国内では、いまだ対応が追いついていないのが現状です。
ここでは、インバウンドが抱いている日本への不満点についてご紹介していきます。

多言語への対応

日経MJが行った、日本のサービス業への不満についての調査では、「外国語サービスが少ない」という意見が1位となりました。

具体的には、「東京都内の駅で、駅員さんに英語が通じず途方に暮れてしまった」、「飲食店のメニューに英語表記が少なく注文が困難」といった意見が挙げられています。

コミュニケーションの強化

観光庁による調査では、「コミュニケーション」に関しての不満が挙がっています。

日本食の食べ方や温泉の利用方法など、日本では当たり前のことも、海外のお客様にとっては未知の体験です。
店舗スタッフから正しい食べ方や利用方法などの説明がなければ、日本文化の本当の魅力を感じてもらうことはできません。

現状、企業や店舗スタッフの中には、「外国人客に対してどう接客すればいいか分からない」、「英語で正しく伝えられる自信がない」と感じている方が多い傾向にあります。
しかし今後は、店舗全体で外国人客と積極的にコミュニケーションをとる姿勢や、スタッフが言語の壁を感じない環境づくりが重要になるのではないでしょうか。

通訳サービスの種類

近年では通訳士を雇用・派遣する従来のサービスに加え、テレビ電話や機械翻訳など、最先端技術を駆使したさまざまな通訳サービスがあります。
ここでは、通訳サービスの種類について見ていきましょう。

通訳者の派遣

通訳士の派遣サービスは、”専門知識を持った人材が同行して対応する“という信頼性の高さから、国際会議商談のような重要な場面で利用されるケースが多くなっているようです。

雇用にかかる料金は、利用時間の長さと通訳内容の専門性、重要度の高さに比例します。
ある通訳士派遣会社では、「国際会議、シンポジウム、記者発表、放送、セミナー等での同時通訳」が最も高額で、「展示会、空港送迎等のアテンド通訳」は最も低額です。

電話通訳

電話で通訳を受けるサービスもあります。

主な利用方法は、通訳会社の指定する“通訳専用番号”に電話をかけ、通訳を希望するメッセージを吹き込むパターンと、24時間365日稼働する多言語スタッフが、訪日外国人からの問い合わせ対応を直接請け負うパターンの2通りです。

通訳士を雇用しなくても、外国人観光客や外国企業との相互連絡がスムーズになり、店舗・企業の人気や信頼につながります。

タブレット型通訳

タブレット型通訳は、最近最も注目されているサービスのひとつ。
タブレットをコールセンターにつなぎ、オペレーターとテレビ電話を介して通訳が受けられます。

起動が早く、準備や操作が容易であることから、多数の外国人旅行者への対応が求められる宿泊施設や観光施設、公共交通機関などで需要が高まっています。

新しい通訳サービスの導入で変わること

タブレット型通訳サービスは、さまざまなシーンに対応可能です。

通訳士を手配する時間がなくても、アプリをダウンロードした端末さえあれば、24時間いつでも通訳が受けられます。
「通訳士の雇用と併用し、通訳士の勤務外時間をタブレット通訳でカバーする」という利用法も可能で、使い方次第でより一層の活躍が期待できるでしょう。

さらに、一台で英語・中国語・スペイン語・タイ語・ポルトガル語などの多言語が通訳可能なため、外国語対応スタッフを雇う人件費を節約でき、スタッフの育成やシフト管理にかかる手間も省けます。
タブレット型通訳は、コストを抑えて効率的に多言語対応ができる画期的なサービスといえるでしょう。

通訳サービスの利点を知って活用する

年々増加するインバウンドへの対策として、注目が集まる通訳サービス。
通訳者の派遣や電話を通したサービスから、タブレットやアプリによる通訳といった最新の技術を活用したものまで、さまざまなものが存在しています。

前者にはより高い専門性と信頼性、人間ならではの臨機応変さ、後者にはコストや利用料金の低さ、アプリをダウンロードすれば誰にでも扱える手軽さなど、それぞれの利点があります。

企業の状況やニーズに合ったサービスを導入することで、よりインバウンド層からの信頼が得られるのではないでしょうか。